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ブログ
2016-03-31 | お知らせ

日本化粧品連合会がマイクロビーズの自主規制を開始

本日、日本プラスチック工業連盟の事務局の方から以下の情報をいただきました。「日本化粧品連合会(粧工連)が、3/17付けで粧工連の会長名で、『洗い流しのスクラブ製品におけるマイクロプラスチックビーズの使用中止に向け、速やかに対応を図られること』をお願いする旨の文書を、参加会員(約1,100社)に発信した」。日本の業界が自主規制の方向に動いたということです。

東京湾海水中から検出されたマイクロビーズマイクロビーズは東京湾の海水中(左図:東京湾の海水中から検出されたマイクロビーズ;撮影:西部裕一郎氏)、魚(カタクチイワシ)中からも検出されており、それらは洗顔剤等に配合されているマイクロビーズに由来すると考えられます。マイクロビーズは意図的に製品に配合しているので、それが無くなる方向に動き始めたことはマイクロプラスチック汚染の低減にとって、重要です。しかし、海水中でも魚の中でも大多数(9割以上)はプラスチック製品の破片なので、マイクロビーズ自主規制ははじめの一歩だと思います。プラスチックごみの発生抑制がいよいよ重要になってきました。

 

2016-03-29 | お知らせ

4月3日 府中(東京)で映画「Trashed」+ 解説講演

映画Trashed上映会と講演のチラシ
4月3日 (日)午前10時から府中(東京)で映画「Trashed-ゴミ地球の代償」上映会が行われます。映画のあとに高田が解説と補足の講演を行います。2回の上映+講演です。2回目は午後1時からです。よい映画です。この映画を観ると、東京23区のようにプラゴミを焼却することが問題であることもよくわかると思います。埋立ても浸出水など問題があります。海に入ってきて問題になることはこのサイトでもよく書いていることです。やはり、使い捨てのプラスチックは減らさなければいけないですね。

2016-03-23 | お知らせ

東京都環境局「東京のポイ捨てが太平洋の海ごみになっている」

 

東京都環境局海ごみリーフレット

東京都環境局の海ごみ問題を考えるポスターが都営地下鉄などで掲示されています。「東京のポイ捨てが太平洋の海ごみになっている」、よいキャッチコピーだと思います。海洋プラスチック汚染は、海水浴などで海に来た人が捨てたものではないのです。海から離れた街でも、プラゴミが地面に落ちれば、雨で洗い流されて、水路や川を経て、最後は海(あるいは湖)に流れ着きます。海から離れた街の人にも是非この問題を知ってもらいたいのです。このことを伝えるよいキャッチコピーです。もう少し、「プラスチック」が前面にでるともっとよかったと思います。太平洋のマイクロプラスチックの写真提供などでIPWも協力させていただきました。以下のサイトでリーフレットもご覧下さい。

 

 

 

2016-03-21 | お知らせ

大阪湾、琵琶湖のマイクロプラスチック汚染

OsakaBayMPCollectionLR先週(3/16)徳島で開催された第50回水環境学会で京都大学の田中周平先生から、大阪湾と琵琶湖のマイクロプラスチックに関する発表がありました。昨年11月に我々も参加した調査の結果の報告です。海水、湖水中、および海底、湖底堆積物中のマイクロプラスチックの分析結果が報告されました。水中、堆積物共にマイクロプラスチックの汚染レベルは東京湾と同程度でした。大阪湾のマイクロプラスチック中のフッ素系界面活性剤の分析結果も報告されました。最も高濃度で検出されたフッ素系界面活性剤はPFHxAで神崎川河口で1853 ng/g-dryでした。これらのフッ素系界面活性剤は撥水系の化粧品などに含まれている成分だということです。神崎川上流にあるフッ素化学工場からの排出が影響している、とのことです。PCBsのようなレガシー汚染物質だけでなく、現在排出が続いている汚染物質もマイクロプラスチックに含まれることを端的に示す結果です。今年は大阪湾での柱状堆積物を採れればと考えています。(Shige)

2016-03-17 | お知らせ

オランダの環境NPO「オーシャン・クリーンアップ」との会合

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3月16日(海洋学会のセッション後)に高田はオランダ王国大使館へ招かれ、来日中のオランダの環境NPO「オーシャン・クリーンアップ」の方々と海洋プラスチック汚染とその対策について情報交換の機会をいただきました。冒頭、「International Pellet Watchの汚染マップは市民への海洋プラスチック汚染の啓発活動の際にいつも使わせてもらっているよ」と、ありがたい言葉をかけていただきました。「こちらこそ、使っていただきありがとう。これからも使ってください」とお礼を述べました。プラスチックとそれに付随する有害化学物質の問題についてはお互いに共通の認識を持っているだけに、話は対策の部分に進み、僕自身の専門からは遠くなりましたが、いろいろと議論しました。パッケージングを専門でお仕事されてきた方ということで、コストやエネルギーの面でのプラスチック包装の利点があることもTweehuysen教授は強調されておりました。しかし、エネルギー面は何をエネルギー源とするかで評価は将来的には変わること、使い捨てのプラスチックはもともとは石油であるのでパリ協定(実質的な二酸化炭素の発生をゼロにする)に違反する存在であることなどもお話しし、その点納得してもらえたと思います。代替パッケージだと輸送コストもかかることもTweehuysen教授は強調されておりました。これも、物流の仕方に依存する問題(地産地消 vs グローバル化)だということもお話しました。TPP、どうなんでしょうね? とにかく、No single-use plasticが伝わっていればと思います。大変有意義な意見交換の機会をいただきました。「オーシャン・クリーンアップ」の方々は日本の現場を訪れるということで、荒川や酒田の現場を視察されました。その模様はオランダ王国大使館フェースブック(https://www.facebook.com/NLinJapan)でご覧いただけます。大使館の方々のご尽力に感謝いたします。(Shige)

2016-03-16 | お知らせ

海洋学会で海洋プラスチック汚染のセッション開催

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2016年3月15日、東大本号キャンパスでの海洋学会で「海洋プラスチック汚染」のセッションが開かれました。はじめに、磯辺先生(九州大学)より海洋漂流プラスチックの1mm以下のマイクロプラスチックは予測よりも少ないこと:missing sinkが強調された。その後の高田の堆積物に焦点を当てた報告では、堆積物中にマイクロプラスチックが大量に堆積していることを報告した。海面から海底へマイクロプラスチックが急速に運ばれていると考えられた。これがmissing sinkであろう。高田の講演では、アジア・アフリカの水域堆積物中で、マイクロプラスチックが増加傾向にあることが報告された。岡崎君の講演では、海洋を漂流するマイクロプラスチック中のPOPsの濃度とその海域間での変動が報告された。首都圏から100km程度離れた海域にPOPsを吸着したマイクロプラスチックが急速に運ばれることを示した。田中君は、東京湾で釣ったカタクチイワシからマイクロプラスチックを検出し、その材質や形状を細かく記述した結果を報告した。マイクロビーズも検出された。規制が必要である。

マイクロプラスチックの解説ファイル

ホームページからダウンロードしてご利用いただけるように、IPWホームページ用マイクロプラスチック解説_Ver3のPDFをアップしました。
下記の画像をクリックするとダウンロードできます。ご利用ください。

IPWmicroplasticVer3

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